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社会一般
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世界がもし100人の村だったら


池田香代子 C.ダグラス・ラミス
¥ 880 通常24時間以内に発送
★★★★

世界がもし100人の村だっ...
世界の人口を100人にしたことで、経済の地域格差等が格段に理解し易くなっている。 地球の環境問題が問題になっている現在、この本を読むなりきっかけはどうであれ、 もう一度、自分のことだけではなく、周りの人ひいては地球への思いやり、の 気持ちが大切なのではないかと改めて感じた。100人にすることで世界が抱えている問題を身近に感じることが出来る。 理屈ではなく、心に訴えてくる良書である。 ただし、冒頭に書かれている 私たちは貧しい人より恵まれている、だから今日に満足し、今を大切に感じることができ幸せでしょう、 というロジックは人を見下しているようでいただけない。こんな考えが近頃の人達には不足している。 日本がとかゆうとなんか分かるようなきがするが 世界が100人それも村というなんとなくとなりが よく分かる暖かい気分にさせるではないか。 わたしだったら恋人とこの世界から飛び立とうと 思うだろう。あくまでも空想なのだ。 ここにあるものたちが自分の空想とだぶり、 人間の起源はアダムとイブなんかじゃなくて、 ただのごちゃごちゃとした悩みをかかえる人。 なーんだ結局最初から人はごちゃごちゃ悩...

ひとりでは生きられないのも芸のうち


内田樹
¥ 1,470 通常24時間以内に発送
★★★★★

ひとりでは生きられないのも...
アタシはアタシ的にアタシが好き さるきちにゃあ、 とてもそんなコトは言えませんが 公言せずとも、そういうココロ持ちのヒトは きっと摂食障害なんかにならないわよね。 さて、 この本は内田樹先生がブログで書き綴った エッセイをまとめたもの。 少子化問題からメディア、働くということ、 グローバル化、共同体、死など 様々な観点にわたって孤立化ついて語られています。 例えば、 雑誌CanCamで“めちゃモテ特集”なる コーナーがあったそうなのですが、 この“めちゃ”って何だろう?? “すごく”とか、“かなり”とはまた違うのね。 万人からちょっとずつ愛されたいという 意識の現れなんじゃないか、 なーんて、 著者なりの分析がなされています。 また、 独りで食べるコトを「個食」と呼び、 さるきちも「個食」人であるのですが、 これは現代が共同体を失いつつある象徴である、と 著者は主張しています。 むかーし、むかし 共同体の生成は、 分割不可能のモノを分かちあうコトに由来しました。 円錐型の杯がその現れ...

17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義


松岡正剛
¥ 1,785 通常24時間以内に発送
★★★★★

17歳のための世界と日本の...
ありそうでなかなかなかった種類の、日本人による優れた哲学史文化史入門書です。 「千夜千冊」でもわかるとおり、氏はたいへんな読書家教養家です。しかも自分の頭で考え自分の目で見分ける「自己本位」があります。そこで本当にこのような優れた仕事が出来たのです。狭い分野で専門的な内容を論じる事はある意味易しいので、このように「わかりやすい言葉で基本的なことを論じる」のは、並大抵の力量で出来るものではありません。内容がざっくりしていて厳密でない、という留保はこの種の啓蒙書には必要ありません。 いやしくも主体的に物事を学ぼうという若者であれば、必読書といっていい価値を持つ本です。 高校生時代に不勉強だった私には、 新鮮な驚きがたくさんありました。 キリスト教をつくったのはキリストではなくて ○○○である。 とか、 暗記の対象として、私の中では 無味乾燥な知識でしかなかった 能という芸術や、世阿弥が 日本史の流れのなかで理解でき その「すごさ・すばらしさ」を予感できました。 能を鑑賞するという行為は私の人生のなかでは あり得ないものでしたが、 ちょっと機会があれば行って見たい気...

格差社会―何が問題なのか (岩波新書)


橘木俊詔
¥ 735 通常24時間以内に発送
★★★★

格差社会―何が問題なのか ...
出だしからジニ係数が出て来るのだが、ジニ係数の定義が書いてない。ジニ係数は社会の所得格差の一つのメジャーであるに過ぎないのだから、定義を書かないとその意義は明らかではない。まじめに議論する気はないのではないかとここで疑った。 その後も、生煮えの議論が続いて、所々に著者自ら「やや、エモーショナルな」という事例が挟まれる。結局、真の問題点は全然浮かび上がらなかった。岩波新書は議論は賛成できなくても、問題点のレビューはしっかりしていると言うものが多いのだが、本書は一方的な視点で参考にならなかった。格差とは・・?言葉だけが走っているような気がしていましたが、読みやすく、うまくまとめてある本だなと思いました。しかし、問題点はまだまだ山積み、定義だけではなく今後を考えていかないといけないなと言う感じを強くうけました。これからの現代人の課題になりそうです。論点整理から分析まで、一番バランスが取れている。とりあえず格差本を読むのであれば これをおススメしたい。 打開策は・・・まあ学者先生に過度に期待はできません。 ということで★4つ。著者は別書「日本の貧困研究」にあるように社会的な不平等と貧困...

3つの原理―セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす


ローレンス・トーブ
¥ 2,520 通常24時間以内に発送
★★★★

3つの原理―セックス・年齢...
アメリカ人である著者が、西欧文化、儒教・仏教文化、等を経験しながら、過去の歴史を多面的に概観した衝撃の書である。 一般大衆が時系列で、歴史を把握することを、「セックス」「年齢」「社会階層(カースト)」という3つの視点から論じているため、論理的には受け入れやすい。 特に、歓迎的な論述は(私にとって)国家興隆を「年齢」によって測っているところであった。 しかし、(著者独特の視点の裏返しで、)書き手が「西洋人」であるというところから、西欧優越主義が視点となっている嫌いも見いだせる。 今後、東洋人による世界観、未来予測が出されることを望む。本書は、2008年に読んだ本の中で、最も得たものが大きかった本。著者が独自に考案した「ーストモデル」「性モデル」「年齢モデル」という3つのモデルを用いて、数千年前からの人類の歴史を分析し、今後数十年の人類の未来を予測。その対象は、なんと、北米やヨーロッパだけでなく、アジア・中近東・アフリカを含め、世界全体の歴史と未来が対象。そして、非常に壮大なテーマを扱っているにもかかわらず、非常に分かりやすく、かつ、説得力があり、いちいちうなずける。 著者は、アメ...

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)


城繁幸
¥ 735 通常24時間以内に発送
★★★★

若者はなぜ3年で辞めるのか...
今までの年功序列制度を中心に、なぜ若者のモチベーションがあがらないのか、その結果どんなことになるのか、派遣労働の意義や転職に成功するための秘訣などなど、ためになることがきちんと理屈付きで説明されていてとても読みやすかった。ただ、結局、どうすれば若者がすぐに辞めないようにするのかの回答はないので、本書を参考に各会社の状況を見ながら個人で考えていくしかないと思う。昭和的価値がこびりついていて、年功序列は事実上崩れてなかったという主張に対して鋭いと!思いました。 この本を読んでいくと、アメリカ的な格差ではなく、日本独特の年功序列的な格差だということがわかります。 日本はタテ社会であり、年長者ほど有利な社会で、会社のために人件費カットと言いつつも、 実際は低賃金でこき使って使い捨てにすることで搾取している悪平等なのです。 特に若い人にとっては、ワーキングプアなど死活問題なので読んでおいた方いいと思います。目次直後…ああ、読む前にそれなりの覚悟がいりそうな本ですこと。 第一章…ある意味、大規模な会社でないほうが健全? 第三章…平均年数が高い企業は控える 第五章…独立せねばやっていけない時代 と...

「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)


谷岡一郎
¥ 725 通常24時間以内に発送
★★★★★

「社会調査」のウソ―リサー...
「社会調査の過半数はゴミ」等の攻撃的な記述が随所にある。しかしその中に「ゴミ調査を減らしたい」「リサーチ・リテラシーをつけてもらいたい」という著者の良識が垣間見えるため、読んでいて気持ち良い。 受け身でニュースや記事を読んでいると気がつかないことや違和感を持ちながらも読み流していたことをはっきりと気づかせてくれる良書である。データを重視する姿勢とともに、データに騙されない思考力は身につけておきたい。 本書を読むと、いかにいい加減な社会調査が行われ、それ基づくいい加減なデータが氾濫しているかがよくわかる。しかも、その道のプロたるべきマスコミや大学の人間がそう言った調査を行ったり、そのようなデータを二次利用したりするのである。 それらの問題点を見抜く力を本書は養ってくれるが、実際はかなり難しいことであると思う。リサーチ・リテラシーのテストも載っているが、これはあらかじめどこかに問題点があると知っているから解けるのであり、普段だったらそれに気付かない場合がほとんどだろう。 プロの人たちこそ本書に接して、正確なデータが集まる社会調査を実施し、いい加減なデータの撲滅に努めて欲しいと思った...

自殺のコスト


雨宮処凛
¥ 1,260 通常24時間以内に発送
★★★★

自殺のコスト
飛び込み自殺は、多額の損害賠償を請求されると聞いたことが ありますが、鉄道会社によって全然違うんだなと思いました。他に同様な本も少ないのでなかなか興味深い本ではある。 しかし損害賠償に関しては疑問も多い。 ネット上で数組の列車での自死遺族を知っているが数千万の賠償金を請求されたという人は1人もいなかった。実際にそんな額を請求された遺族がどれだけいるのか疑問。 自殺にまつわる金銭面の問題について、徹底的に検証・紹介した本。自殺関連の書物といえば名著「完全自殺マニュアル」が代表格だが、クオリティの高さでは本書も負けていない。前半を「基本経費編」として社会保障や年金・生命保険・死後の借金などについて紹介し、後半を「手段別経費編」として自殺の手段別にかかる経費や事後の補償にかかる費用等について、それぞれ事例を用いつつ詳細にわかりやすく解説している。金銭面のみならず、広く自殺全般についても触れており、興味のある人なら充分満足できる内容。なお実際に読めばわかるが、本書は自殺を奨励・助長する意味合いで編集された出版物ではない。とかくこの手の本はろくに内容を知りもしない人間が、よってたかって無根拠・...

教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化 (中公新書)


竹内洋
¥ 819 通常3〜5週間以内に発送
★★★★★

教養主義の没落―変わりゆく...
久々に“古き良き新書”という感じ。というより、ずばりテーマである教養主義の結晶 と言えるかもしれない。 本書は、戦前戦後の高等教育における教養主義の変遷を独自の視点で説く。 それは西洋文化の輸入に始まり、農村社会からの羨望をエンジンに一時代を築く。 そして社会経済の成熟とエリートの総サラリーマン化により、教養も学歴も かび臭い権威に成り果てると、マルクス主義という新たなエンジンによって 別の方向へと走り出す。 エリートもマルクスも滅んだ以上、大学がレジャーランドとなるのは必然の結果 だったのだ。けして学生がバカになったのでも、社会が堕落したのでもない。 ただし、“教養”の無い技術偏重の学問では、思想も文化も成長性を失い、 社会は停滞する。ひょっとすると格差と新エリート層の台頭によって、大学の 中には新たな教養主義が生まれるのかもしれない。 日本の教養主義(マルクス主義含む)が、都会へやってきた比較的貧しい階層の刻苦勉励主義に支えられた、(洗練された中央文化に対する)カウンターアタックだったという筆者の考察には驚くべきものがあります。 高度経済成長期地方と都会の差が縮まるとともに、...

富の未来 上巻


A.トフラー H.トフラー
¥ 1,995 通常24時間以内に発送
★★★★

富の未来 上巻
著者の知識量と情報を取得するためのネットワークに脱帽した。 ここまで広い見聞で世の中を見ている人は、少ないのではないだろうか。 著者の頭脳の片鱗(・・・と言っても、才能ではなく、努力の賜物であると思うが) に触れるだけでも、自分の頭脳に衝撃を受けさせてくれる作品である。 ただ、ひとつ言いたいことは、 もしかしたら、著者の知識量はただの知識であって、 知恵に昇華されていないのかも知れない。 現在、インターネットで欲しい情報は簡単に手に入る。 それは知識になる。知識というものは経験を伴って始めて知恵になりうる。 本書のいたるところに出てくる、「5年間工場かどっかで働いた経験から・・・」 というのはあまり説得力がない。 よって☆4つ。富(Wealth)のこれまでの変遷を通して将来を考えさせる本 上巻のメインは「生産消費者」という概念で色々な現象を 説明してゆく点が私には心に残った. 上巻だけでも400ページ近い書物だが,色々な現象を元に わかりやすく構成されているので,わかりやすく納得感がある. また,上巻だけでも30章!もあるので散漫な内容かと思って いましたが,時間(第3部)...

イノベーターの条件―社会の絆をいかに創造するか (はじめて読むドラッカー (社会編))


P.F.ドラッカー
¥ 1,890 通常24時間以内に発送
★★★★

イノベーターの条件―社会の...
本書を読むのと前後して、米国の首都ワシントンを訪れる機会がありました。ガイドブックを見ながら、建国の父と呼ばれる人々の記念館や、議会や、博物館を見てまわるうちに、本書で説明されている「英国、米国の設計のコンセプト」が、実感を伴って腹におちてくるように感じていました。そして、今まで、”国”の持つ意味を私は真剣に考えてきたことがなかったのだということに気づきもしました。日本に長年住んでいることで、その設計コンセプトが空気や水のように100%頭にしみこんでしまっていて、他の国もそのフレームでしか見ていなかったのだと思います。 掲載された論文の初出の年を見るたびに、「30年、40年も前に語ったことが全く古くなっていない」ことに驚きました。新鮮な香りすらしま!す。これを慧眼と呼ぶのでしょう。既に読んでいた論文もありましたが、あらためて読んでみて、まだまだ学べることを逃してきたことにも気が付きました。繰り返し読むに値する数少ない財産だと思います。経営学者、経営哲学者として有名(超有名)な彼がなぜ社会について論じているのでしょうか。『ネクストソサエティ』や『ポえスト資本主義社会』などの彼の著作に...

動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)


東浩紀
¥ 735 通常24時間以内に発送
★★★★

動物化するポストモダン―オ...
要素は面白いが、詰めが粗い所が目立つ。 著者が本当にオタク文化を熟知しているのか。 日本社会というものを自身で分析・調査しているのか。 学術的な単語で埋めて、 うやむやにしている気がしてならず 著者の結論や考えの信憑性を疑った。 オナニー文章が点在し、腹立たしくもある。 ただ著者の着眼点には 興味を引きつけられるものが多く 私個人で考えるテーマは与えてくれた。 内容の印象は非常に薄いが、その点では良い本。より簡便に、動物的に欲望を満足させてくれるような、ファーストフード的作品を消費するオタクと、 そうした土壌のニーズに合わせて作られる「萌え要素の組み合わせ」としての文化について論じた本。 東はこうした、「萌え要素の組み合わせ」によって創造や消費が成り立っている様子を、「データベース的消費」として、ポストモダンに特徴的な傾向だとしているが、しかし、「萌え要素の組み合わせ」によって作品を作るのも、 「萌え要素の組み合わせ」を人が好んで消費するのも、今に始まったことではないと自分は思う。 データベースとか、大きな物語とか小さな物語とかいろいろ言ってるが、どうでもいいなぁという印象...

富の未来 下巻


A.トフラー H.トフラー
¥ 1,995 通常24時間以内に発送
★★★★

富の未来 下巻
富の未来の上下巻の下巻. 上巻では今まで起こってきたことをまとめて いるが,下巻では未来への予兆を扱っている. まずは,上巻での結論のひとつである「富」が知識に基づくものへと 変遷しているとの結論を受けて,「富」自身も変わってきていること. つまり,富は文明により左右されるし,文面をも左右することが 下巻の主題のように思える. 上巻に引き続き,資本主義と貧困をふたたび取り上げ,最後に各国の 変化の予兆をまとめている. 最後に環境問題をはじめとして,色々な問題が世紀末を迎えている現在, 悲観論だけでは何も生み出さないことを述べて終わっている. 次の波は来ていることはわかるものの,何がパラダイムチェンジしているかわからない. 上巻のわかりやすさに比べて,読み手の私自身が息切れをしてしまった下巻でした. 非常にためになりました。 本作を書くに当たっての準備資料を想像したら気絶しそうになります。 本巻には日本、中国、韓国についての各章があり、何度も読みました。 おもしろい。これが正直な読後感です。 下記のような多様なことを扱っており、世界情勢を考える上、一つの視点を与えてくれます。...

勝者の代償―ニューエコノミーの深淵と未来


ロバート・B.ライシュ
¥ 2,100 通常24時間以内に発送
★★★★★

勝者の代償―ニューエコノミ...
一足先に、ニューエコノミーやグローバリズム経済に突入した米の人々における、経済活動の変遷を綴った本。 半世紀前の牧歌的労働は既にどこにも存在せず、富める”勝ち組”企業や労働者でさえ追随を心配して、また馬車馬のように走り続けなければならない。 コミュニティでは、(税の投入を必要とするような)層は削除され、学校においては、充分なケアを親たちの援助で受けられる学校とそうでない学校・病院・職場等様々な場所で、所得層に応じた区別をされ、上流層は学校で人脈を作り、それが又職場での下流層からの流入を防ぐ。 行政は、企業のために税免除や援助を行い、上流層の得税も下げる。 その代わり、消費税・酒税等下流層からの税は上げる。 米では、欧に比べて年間350時間以上多く働くと言われるが、日本や欧州もそれに追随しつつある。 労働者として、未来の恐怖をやわらげる心構えをする本とも言えよう。 尚、巻末に注釈が多いが、殆どが出典に関するものであり、詳しく調べたい英語に堪能な者以外は、無視しないとページをめくるのが忙ししぎる。この本のいいところ?アメリカで起こり、日本でもその方向で進むであろう、...

自由とは何か (講談社現代新書)


佐伯啓思
¥ 798 通常24時間以内に発送
★★★★

自由とは何か (講談社現代...
現代社会における自由について論じた本。大学の講義の雑談をまとめたものだという。イラク戦争時の自己責任論や援助交際賛成論など時事的な話題の周辺に、ホッブズ、カント、バーリン、ウィットゲンシュタインなどを配し、議論を拡散させている。断定的な答えを踏まえて粗雑な議論が進む。 佐伯が扱おうとした問題をまとめると次のようになる: 「現代は個人の自由が肥大化して公共性が疎かにされている。だから自由が決して至高の価値ではなく、公共性などとバランスを取ってこそ良いものになるということを確認しよう。」 これだけのことを言うのに、なぜこんな混乱した議論しか出来ないのだろう。別に未開拓の問題領域でもない。しかも佐伯は自由と公共性のバランスを取るのではなく、自由を否定する方向に進んでいる。(ちなみに他のレヴューに、佐伯がバーリンのいう「消極的自由」を擁護したと書いてあるが、「消極的自由」こそ佐伯が否定している当の自由である。一体何を読んでいるのか?) 佐伯が自由を否定する手口は次のようなものである。まずバーリンの「積極的自由」と「消極的自由」という分類を手に入れる。そして「消極的自由」を賞賛...

現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)


見田宗介
¥ 735 通常24時間以内に発送
★★★★★

現代社会の理論―情報化・消...
第4章「情報化/消費化社会の転回 自立システムの透徹」が、本書の要諦であろう。新書ではあるが、多くの人に理解を得やすいような説明と手放しでは推奨できない論述である。よくよく読まないと上の空になる。 かつて、なかにし礼さんが「あなたならどうする」と詩に書いていたが、あなたなら、豊かな社会に向けた貧困と貨幣(の必要性)、至福に向けた禁欲と喜び(の追求)という「現代社会」の事実に対して、どう感じ、何を考えるだろうか。 情報化社会の効用的、手段主義的な情報のイメージ、消費化社会のマテリアルな消費に依存する幸福のイメージにそれぞれ拘束されていることの現在(p.170)。情報化社会の思想とシステムの正しさの根拠はどこにあるのか、消費化社会の思想とシステムの正しさの根拠はどこにあるのか。現実の彼方にはどのような論理的可能性があるだろうか。これに立ち向かう著作である。 機制(きせい)、不羈(ふき)、モードなどやや古くさい言葉も出てくるのは著者の年齢から言って、読む方で意図を解釈するとしても、転回については著者が幾度も述べ、私たちに訴える中心的な概念となっている。情報のコンセプトについて紹介...

1歳から100歳の夢



¥ 1,995 通常24時間以内に発送
★★★★★

1歳から100歳の夢
1歳から100歳まで、100人の夢が語られます。まさに100人100色。 小さい子はこんな夢を抱いているのか。俺はどうだったのかな?と思い つつページを進めると、人生の先輩(年上)の方の夢へ。 それぞれの人が大きさもさまざまな、本当に人それぞれの夢を抱いています。 俺の夢ってなんだろう 考えるきっかけになります。年齢を重ねる尊さ、それぞれの人生が、一枚の写真から伝わってきます。 『1歳から100歳の夢』を開くたびに、僕は元気づけられます。 1歳には1歳の、40歳には40歳の、80歳には80歳の、それぞれの夢がある。 一枚の写真、文章から、僕らは人生を学ぶことができるような気がする。 「10歳 誰かのために」「39才 夫が突然倒れたら」「79歳 これからの時間割」「80歳 心は万華鏡」「97歳 掌から世界に」など、多くの人から「生きる意欲」が伝わってきます。 10歳の女の子、“わたしの「夢」”を一読してみて下さい。 読み返すたびに、彼女から学んでいます。 今、この本をプレゼントすることが、僕の幸せな瞬間でもあります。 これまでに、5冊です。 これから、何冊になるだろ...

パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集


岡崎照男 ツイアビ Tuiavii
¥ 840 通常24時間以内に発送
★★★★★

パパラギ―はじめて文明を見...
なるほど、文明というものは酋長の指摘どおり、実は行く末は袋小路で、結局人を不幸にするだけの小賢しい営みなのかもしれない。しかし、その一方で文明が人から死を遠ざけたことを忘れてはならないと思う。未開の地では、子供の死亡率は高いに違いない。日本でもわずか50年前まではそうだったのだ。死んでゆく子供をなすすべもなく見守っていくしかなかったのである。もし、死を子供から遠ざけることができるなら、人生からすべてを奪ってしまうと警告されている「職業」にも甘んじて就こうと思う。文明と未開のどちらを取るかと言われたら、私はこの一事を持って文明を選択してしまうと思うのだ。それが酋長の言う悪魔の選択となったとしてもである。 しかし、だからといってこの本が読むに値しないといってるわけではない。読む価値は十分にあるのだ。文明の中で酋長の箴言を生かしていくよう、取り組んでいくことだ大切だと感じた。 仕事とは何か? その答えを見つけるきっかけになってくれる一冊です。長くは書きません。とにかく読んで欲しい。出張で日本を出る用事があり、ふとコスモポリタンとしての自分を思い出し再読。 サモアに住む酋長がヨーロッパを旅し...

不勉強が身にしみる 学力・思考力・社会力とは何か (光文社新書)


長山靖生
¥ 756 通常24時間以内に発送
★★★★★

不勉強が身にしみる 学力・...
≪一方では発達のもっとも遅れた者を排除することで,また一方では生き残った者たちに決して止むことのない試練を課し続けることによって,自然は生きる者に存在の理由を与えているのであり,その理由に合致し,また真に理解する者だけが,今後も生き続けるであろうし,そのようにして生き残る者が,社会の進歩を確実にるのである。≫ 上記のようなスペンサーの言葉を引用して,筆者は,≪本書は,凡庸な親が,子供の教育に悩みながら,親もまた勉強しなくてはならないと考え,しかし何をどうやって学ぶべきか,そもそも勉強とは何だっけ,といった事柄を思い悩むドキュメントである。≫(31頁)とする。 ここまで読むと,「勝ち組になるための勉強法」みたいな薄っぺらな本かと思う。実際,子供にどのように本を薦めるかといった記載もあって,本書の本来のコンセプトはそうしたところにあったのだろう。 が,途中から,大人が身につけるべき教養とは何か,どうやってそれを身につけるべきか,という,多分筆者が最も関心を有する事柄に記述が移行する。それがまた面白いし,「勉強するための基本図書ガイド」「国語,英語のための基本図書ガイド」「倫理的に...

不道徳教育


ブロック.W
¥ 1,680 通常24時間以内発送
★★★★

不道徳教育
・リバタリアニズムに関する本を何冊か読みましたが分かりやすさではピカイチでした。・中でも著者には申し訳ないのですが、私には橘さんのはじめ書きが最もリバタリアニズムを分かりやすく凝縮してくれていると感じました。 −日本人の「市場原理導入」や「小さな政府」の理解は世界標準レベルと比べ、恐ろしく浅く、狭く、次元が違うと。 −リバタリアニズムにおいては、”最大限好意的”に好意的に解釈しても 国家は市場で提供できない特殊なサービスを「必要悪」として担うだけ。 ・全ての不幸は国家によって引き起こされている。(ex.国家が存在しなければ、国家間戦争も貿易不均衡も起きない。年金問題が問題なることも、国家の存亡におびえることも無い。公務員は国家に寄生し、吸血鬼のように我々の血を啜っている。つまり、「郵政民営化によって日本は生まれ変わる」などというのは全然次元の違う話である。) ・国家が国民の福祉を増進するというのは幻想である。人類の理想とは国家が存在しない世界である、と。最大限、市場原理を導入すること、それこそが人々に自由と幸福をもたらす唯一の希望。 →「日本がリバタリアンな国家になった...